シロアリ防除工事 <被害を防ぐためには> |
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日本の建物は、地域を問わずほぼどこでもシロアリの侵入に曝されているといえます。
その被害を避ける最良の方法は、予防対策をとっておくことです。 対策が遅れ不幸にして被害を受けた場合は、すぐに駆除対策をとるべきです。 せっかく頑丈に造られた家も、シロアリの被害を受けると、必要な強度を失ってしまうからです。 阪神大震災はそのことを、ないがしろにしてはならない重い教訓として、私たちに残しました。 |
施工対象・駆除と予防 |
工事方法 |
シロアリの種類による工事の違い |
シロアリの防除工事は以下の建築物・施設・設備などを対象とし、これをシロアリによる被害から守ることを目的として行われます。 |
施工の対象となるもの |
新築住宅・木造住宅・鉄骨住宅・コンクリート住宅・マンション・官公庁・学校・病院・ホテル・工場・寺院・神社・国宝(重文)建造物・地下ケーブル設備・樹木ほか |
【駆除と予防】
シロアリの防除は、目的別に駆除と予防の2つに分けられます。 駆除は現存するシロアリを退治するために行われ、予防は侵入を防ぐために行われます。 |
駆除工事 |
シロアリに既に侵入されている建物に対しては、まず駆除を行わなくてはなりません。
しかし、これだけでは駆除後に再度侵入される恐れが残ります。 被害を完全に防ぐためには、駆除と予防を併せて行う必要があり、被害家屋に対する防除工事は必ずこの両方が行われています。 一般に駆除工事といえば、駆除と予防を含む工事を意味します。 |
予防工事 |
言うまでもなく、シロアリの侵入を受ける前に、あらかじめ被害の発生を防ぐために行われる工事です。
新築時や入居後それに年数を経た家屋でも予防施工可能です。特に新築時の予防工事は被害家屋の工事と比べて経済的です。 シロアリ被害の多くは、土台や柱の接合部といった建物の強度の要となる部分に発生します。 このような箇所は床下や壁の中にあるため、修理には手間がかかり、少なからぬ出費を伴います。 さらに修復はできても、周りと色違いになることが多く、費用の割に仕上がりはきれいにならないものです。 できれば、被害が出ないように予防しておきたいものです。 |
【工事方法】
工事方法を大別すると、ケミカル工法とレスケミカル工法の2種類に分けられ、ケミカル工法は薬剤を使用する方法、レスケミカル工法は無使用あるいは極微量しか使用しない方法です。どちらの方法も、駆除と予防のいずれにも対応できます。 |
ケミカル工法 |
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駆除には、殺虫性薬剤をシロアリの生息部に注入する方法が採られます。 これで、被害をそれ以上進まないようにします。 シロアリは土の中に住み、床下から建物に侵入する習性があります。 そこで予防には、床下の木材と土壌を薬剤処理し、床下に防蟻層を設ける方法が採られます。木材には穿孔注入処理・吹き付け処理、土壌には散布処理を行います。浴室やトイレには特別な処理を行って防蟻層を作ります。 防蟻層には、シロアリが触れると死亡する効果があり、これで外部からの侵入を防ぎます。 従って、この処理が行われていれば、かりに庭にシロアリがいても建物が被害を受ける心配はありません。 薬剤は低毒性薬剤が使用され、無臭性溶剤入りの薬剤もあります。
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レスケミカル工法 |
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セントリコン*・システム
環境に及ぼす薬剤の影響をなくする目的で開発された新しい工法です。
常設ステーションの継続的な監視体制と、新たに開発された専用のベイト剤により、微量の薬剤で効率的に駆除する方法をドッキングさせた、新しい発想の施工法です。 ベイト剤はシロアリの脱皮を阻害するもので、昆虫に特異的に作用し、人やペットには極めて安全で、臭いも全くありません。 駆除と予防のどちらにも対応できます。
*ダウ・アグロサイエンス商標 |
【シロアリの種類による工事の違い】
3種類のシロアリは、習性や被害程度それに被害範囲が異なるため、
施工の方法や規模その範囲に違いがあります。
ヤマトシロアリ | 主に床下と水周りを中心とした小規模の施工となります。 |
イエシロアリ | 規模と範囲はヤマトシロアリより大きくなります。 天井裏まで施工することがあります。 巣の処理工事を行います。 |
アメリカカンザイシロアリ | 土壌の処理は不要です。 被害程度や範囲に応じた施工となります。 |