「羽アリを動画で見る」は>ムービー / 「シロアリの種類」は> シロアリの種類と見分け方 / 「被害の違い」は>シロアリの被害 /
羽アリ・かゆい虫など
季節の害虫
シロアリの羽アリ |
かゆい虫 |
コンクリート上の赤い虫 |
衣類・食品・他の虫 |
木を食べる虫 |
シロアリの羽アリ |
4〜10月はシロアリの羽アリのシーズンです。種類は下の3種類です。
これらはいずれも、実際に建物に入って木材を食べるシロアリです。
その巣を作り始めるのが、元の巣から出たオスとメスの2匹の羽アリです。
羽アリは、これから被害が始まる危険を告げるシグナルです。
また、すでにシロアリが入っている建物でも、彼らの住む所は人と違って暗い所であるため、毎日暮らしていてもその被害には気付きにくいものです。
羽アリの出現は、この点で隠れた被害の存在を告げるシグナルでもあります。
1 突然現れて | 2 飛んだ後 |
3 羽を落としてペアを組み姿を消す | 4 床には羽が残る | 5 羽は基部で直線状に折れるのが特徴 |
4・5・6月とくにゴールデンウィーク頃の正午前に多く現れる |
照明に集まる羽アリ | 全身茶褐色 |
6・7月夜、とくに7〜9時ごろ照明に集まる |
頭と胸の一部は赤褐色、腹は黒色 | |
6〜10月日中、少数がバラバラと長期間にわたって現れる。 巣により出現時期は異なる。 素早い動きはコバエ類に似るが、胴体と羽が細長い。 少ない。 |
シロアリ対策は、早期発見・早期駆除が不可欠です。その理由は、
被害が土台・柱・桁・梁の接合部といった構造上極めて重要な箇所で発生しやすいため建物の強度の低下に直結する恐れがあるうえ、
これらの箇所は床下や壁の中あるいは天井裏といった隠れた所でもあるため修理はどうしても大掛かりとなり、多額の出費を伴うことになりかねないからです。
羽アリが見つかった建物はすぐにそのシロアリの種類や被害の程度・範囲を調べ、調査結果に基づいたシロアリ対策を実施することが必要です。
住まいの害虫 |
春から秋にかけて、かゆみの原因となる小さな虫が何種類かいます。
カ・ヌカカ・ブユ・ノミ・シラミ・トコジラミ・ドクガ・アリガタバチ・およびダニ類です。
虫によるかゆみは、まずこのうちのどれかが犯人とみて間違いありません。
この中で、ヌカカ・ブユ・シラミ・トコジラミ類は、分布や発生場所が限られそれほど多くありません。
ネコノミ | 最近のノミはネコノミがほとんどです。人や犬からも吸血します。被害は夏に多く、被害を受ける部屋やネコのいる場所の床や地面を探せば肉眼でも見つかります。発生場所の掃除と駆除処理で対処します。 |
チャドクガ | ドクガ類による被害は面状に腫れてかゆくなる特徴があります。症状が出る数時間前にいた場所の植物を探せば毛虫型の幼虫が見つかります。メス成虫も毒針があり、夜照明に飛来して被害を出すこともあります。 |
左:シバンムシアリガタバチ 右:クロアリガタバチ |
アリガタバチ類はアリに似た羽のないハチで、夏から秋の夜に被害を受けることが多く、刺された時にチクッとした痛みがあり後からかゆくなるのが特徴です。シバンムシアリガタバチの仕業であることが多く、体長は2ミリほどで茶褐色、肉眼で見つけられます。 |
![]() |
ミナミツメダニ | 赤く腫れてかゆいのに上記の虫には該当せず原因種が見当たらない場合、多くはダニによる被害です。人を刺すダニには数種類あり、畳・ジュータン・布団にはツメダニ類、鳥の巣にはスズメサシダニ他、ネズミにはイエダニ、人の皮膚にはヒゼンダニと発生場所も様々です。したがって原因種を特定しその種類にあった処理をしないと効果は上がりません。これらのダニの大きさは体長1ミリ以下が多く、肉眼でも小さな点として識別できるのですが、普通は背景色に埋もれて発見できません。被害の出ている部屋の床やカーペットそれに布団などから掃除機でゴミを集め、ゴミ中のダニを顕微鏡で調べることが必要となります。(住まいの害虫調べ) |
2.コンクリート上の赤い虫
4〜6月にかけて、コンクリートや壁・塀の上を動き回る真っ赤な小さい点が数多く見られます。これはタカラダニという種類のダニです。昆虫に外部寄生しますが人には無害です。梅雨になれば自然に姿を消します。 タカラダニ科の1種
3.押入れ・タンスの毛むくじゃらの虫
春から秋にかけて、床で大きさ5ミリ前後の毛むくじゃらの虫を見かけたら衣類の害虫の恐れがあります。すぐに、点検して忌避剤を入れておく方が無難です。衣類・カーペット・寝具・人形など、羊毛・絹・毛皮・皮革・羽毛製品を食べて穴をあける虫です。鰹節・干魚なども被害を受けます。 ヒメマルカツオブシムシ幼虫 ヒメマルカツオブシムシ成虫 ヒメカツオブシムシ 幼虫 ヒメカツオブシムシ 成虫
4.よく飛び回る3ミリほどの茶色の甲虫
タバコシバンムシ 春から秋にかけて屋内で多数飛び回ります。卵を縦に2分した形で少し光沢があり金色のうぶ毛状の毛におおわれています。最近家庭でもっともポピュラーな食品害虫、タバコシバンムシです。あらゆる乾燥食品類・ペットフード・ドライフラワー・肥料・わらなどを食べます。木材・紙・衣類は大丈夫のようです。発生元を探し出して処分しないと被害は他にも広がります。これが畳のわらにつくと厄介です。かゆい虫でも述べたシバンムシアリガタバチが畳中のタバコシバンムシの幼虫に寄生し、その成虫は人もよく刺すからです。被害のお問い合わせは初夏から秋にかけてあり、8、9月に集中しています。
5.よく飛び回る3ミリほどのまだら模様のコウチュウ
アズキゾウムシ 多数現れ活発な飛翔と歩行を繰り返します。体長3ミリ前後、厚みのある四角い胴体が細まった先に、2本の太い触角がついた小さな頭があるコウチュウは、マメゾウムシ類です。オスは背に、赤・白・黄・茶・黒などのまだら模様があります。
この虫が出ると貯蔵豆類の被害が疑われます。マメの種類によって虫の種類も違い、背模様に差がありますが、形はよく似ています。多いのはアズキにつくアズキゾウムシです。
6.部屋の隅や押入れの1ミリほどの白っぽい虫
ヒラタチャタテ 体は柔らかそうでよくダニと間違えられますが、よく見るとひょうたん型で足らしいものもついています。素早く短い歩行と急停止を繰り返す動きに特徴があります。ダニは体にくびれがなく、ひと回り小さいので点状に見えます。
どこの家庭でも見られるとくに害のない虫です。普段は本棚や押入れなどの片隅でひっそりと暮らしています。湿気を好みカビを餌にするため、湿気ると畳や押入れの枕などに大量発生して驚かされることがあります。乾燥、天日干しなどで減少します。
7.トイレ・洗面所の壁に止まっている羽がある毛むくじゃらの虫
オオチョウバエ 春から秋にかけて発生します。灰褐色系のまだら模様で体長5ミリ足らず、羽を含めて体中に毛が密生しているこの虫は、チョウバエ類というハエやカに近い昆虫です。成虫が排水口から室内に現れることがあります。昼間は暗い所でよく壁に止まっています。幼虫は浄化槽・排水管・溝などで汚物を食べて成長します。数が多いと槽内や管内を清掃して発生源となる汚物を取り除くことが必要となります。
8.木を食べる虫
新築のお宅で初春から夏にかけて、体長5ミリ弱・細長い棒状で茶褐色の甲虫が床や壁それに枠木のラワン材などから、表面に1ミリほどの丸い穴をあけて出てきます。多くはヒラタキクイムシ科(Q&A参照)に属する、乾いた木の害虫です。関西地方では、近年アフリカヒラタキクイムシの発生が相次いでいます。幼虫時代は木材の中で木を食べて成長し、成虫になると外に出て木の表面に卵を産み付けます。ただし、針葉樹材が食べられることはありません。被害は、上述の丸い穴からパウダー状の木くずが床に落ちることで発見されます。 アフリカヒラタキクイムシ成虫 成虫が出る中央の穴と、パウダー状木紛 合板断面の被害 合板内部の被害